札幌市立大學 SAPPORO CITY UNIVERSITY

研究紹介

人の感性の本質を「音」を切り口として研究

人が「美しい」と感じる脳の仕組みとは?

人が持つ感性に関する研究をしています。特に「甘い音」や「柔らかい色」の「甘い」や「柔らかい」のように、本來は音や色に使わないはずの表現が対象です。その中でも「音」を切り口にしています。たとえば「柔らかい音」とは、どんな音か? 実験の結果、400ヘルツ(「ラ」の音が440ヘルツ)前後の音を、人は一番「柔らかい」と感じるようです。逆に、そこから離れるほど、柔らかいとは感じなくなります。

科學がこれだけ発達しても、感性がどのような神経基盤によって発現しているのか、わかっていないことがたくさんあります。聴覚~觸覚間(例:柔らかい音)、聴覚~味覚間(例:甘い聲)などの、共通した感性を対象に研究していくことで、その神経基盤に迫れるのではと考えています。
言い換えると、脳內のどのようなメカニズムによって、「美しい」「居心地がいい」「気持ち悪い」などの感性評価が起こるのかを探ることです。これがわかれば、たとえば「甘い音」や「柔らかい色」を多用する映像表現といった、アート作品にも利用できます。VRやAR、XRが普及し、超高速通信が実現する現代、複數の刺激を同時にデザインする(マルチモーダルデザインと言います)ことは、今後ますます重要になります。デザインは、人間の経験をクリエイトできるのです。

大學でデザインを學ぶにあたっては、知らないものを食わず嫌いしないことが重要だと思います。自分は建築家ではないから、アーティストではないから、グラフィックデザイナーではないから…と、「自分像」を決めて世の中と接すると、型にはまった沒個性的な人間になる恐れを感じます。
様々なモノやコト、経験に向かって、「自分を開く」ことが大切です。私自身も、大學院で蕓術を専門とする先生に出會い、考え方が変わりました。デザインに必要なのは、才能ではなく、意思だと思います。
「何かを作りたい、學びたい」という意思をしっかりと持ってほしいですね。

デザイン學部 人間情報デザインコース 助教 矢久保 空遙

本學デザイン學部を卒業後、千葉大學大學院工學研究科でデザイン科學を専攻。
専門は音印象評価、意匠形態學、音響情報処理、インターモダリティなど。

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